京都にある名庭

今回は京都の「庭」が素敵なお寺をご紹介したいと思います。
庭にも色々ありますが、今回は「東福寺」以外は比較的ゆっくり考えたりできる庭を選びました。
静粛な庭を見ているとふとクリエイティブな事も浮かぶ気がします!

枯山水の名庭園

枯山水とは室町時代に禅宗寺院で特に用いられ発達した水のない抽象的な表現の庭です。

枯山水は水のない庭のことで、池や遣水などの水を用いずに石や砂などにより山水の風景を表現する庭園様式。例えば白砂や小石を敷いて水面に見立てることが多く、橋が架かっていればその下は水である。石の表面の紋様で水の流れを表現することもある。

引用:Wikipedia 枯山水

東福寺
『八相の庭』重森三玲

東福寺は通天橋も素晴らしいですが、今回ご紹介するのは東福寺本坊庭園。庭園は、重森三玲の作庭による4つの枯山水です。

重森三玲は岡山県上房郡吉川村(現・加賀郡吉備中央町吉川)の生まれ。
日本庭園を独学で学ぶ。昭和11年(1936年)より全国の庭園を実測調査し、全国500箇所にさまざまな時代の名庭実測、古庭園の調査などにより、研究家として日本庭園史のさきがけとなっていく。
三玲が作庭した庭は、力強い石組みとモダンな苔の地割りで構成される枯山水庭園が特徴的であるとされ、代表作に、東福寺方丈庭園、光明院庭園、瑞峯院庭園、松尾大社庭園などがある。

引用:Wikipedia 「重森三玲」

東福寺の庭は「八相の庭」と命名され、南庭、西庭、北庭、東庭とそれぞれ個性がことなります。
個人的に好きなのは四角の石と苔で有名な「北底」。
どの庭も見応えがあり、とても楽しめます!

【名称】東福寺(とうふくじ)
【住所】東山区本町15丁目778
拝観・開館時間 9:00~16:00
休日・休館 境内は無休無料で拝観可
秋の拝観期間中  拝観時間: 8:30~16:30 受付終了:16:00

大徳寺 瑞峯院
『独坐庭』重森三玲

大徳寺 瑞峯院 独坐庭

大徳寺塔頭の瑞峯院にある「独坐庭」。
続いても重森三玲作の枯山水の庭園です。

ここに初めて来て庭を見た時の感覚は忘れられません。
力強く感じる波と悠々とした陸や山をみるとなんとも壮大な気持ちになります。
独りで座って色々と思いを巡らすのが何とも楽しい庭です。

寺号、瑞峯をテーマにした蓬莱山式庭園です。

この枯山水は、俄々たる蓬莱山の山岳から半島になり、大海に絶え間なく荒波に、打ち寄せもまれながらも雄々と独坐している、大自然の活動を現しております。

茶席の前の方は入り海となり、静かな風景を現しております。

引用:瑞峯院 小冊子

大徳寺 瑞峯院

大徳寺 瑞峯院

大徳寺 瑞峯院

そして瑞峯院では反対にある『閑眠庭(かんみんてい)』もみることができます。
閑眠庭は瑞峯院を創建した大友宗麟はキリシタン大名、
その思いを汲んだ枯山水の庭で、キリシタン灯篭を背にして庭を見ると、7個の石組みが十字架に配置しています。
庭の名前は「閑眠高臥して青山に対す」という禅語からの命名とのこと。

瑞峯院(ずいほういん)閑眠庭

閑眠庭

瑞峯院(ずいほういん)閑眠庭

閑眠庭

京都で庭を見るなら外せないのが大徳寺です。
瑞峯院、大仙院、龍源院と庭が色々見ることができます。
大徳寺はそこまで人が多くなく京都でも好きなお寺の一つです。
千利休などの関わりも深く歴史があるので境内はものすごく綺麗です。
庭が見たい方・京都を感じたい方にはおすすめです。

【名称】大徳寺 瑞峯院(ずいほういん)
【住所】北区紫野大徳寺山内
【電話番号】075-491-1454
【休日・休館】無休

南禅寺 金地院 
『鶴亀の庭』小堀遠州作

金地院 鶴亀の庭 小堀遠州作

南禅寺の塔頭の1つ金地院にある小堀遠州作の『鶴亀の庭』。
大きな枯山水の庭に鶴亀が向かい合うとても豪華な作りで名庭といえるとおもいます。

小堀遠州は江戸時代に活躍した今で言うアートディレクター。
大名茶人であり庭や茶室のデザインも行っています。
古田織部の弟子で、千利休、古田織部と続いた茶道のリーダー的な存在。
これまでの茶道は千利休の影響が強かったが小堀遠州はこまでと違う独自の美意識で
新しい時代を切り開いたといえそうです。



金地院 鶴亀の庭 小堀遠州作

金地院 鶴亀の庭 小堀遠州作

こちらが鶴

金地院 鶴亀の庭 小堀遠州作

こちらが亀

金地院は庭だけでなく特別公開の時期には長谷川等伯筆「猿猴捉月図襖」と「老松」、
また京都の三名席の1つ「八窓席」も見ることができます。

「猿猴捉月図襖」は猿が井戸に映った月を取ろうとして水におぼれたという故事を画にしたもので、「老松」と共にすばらしい襖絵といえます。一度は見たい名画の1つだとおもいますが、損傷もあるのでいつ見れなくなるかわからないとの事です。是非早い内に見ることをおすすめします。

「八窓席」は「きれいさび」と表現される小堀遠州の茶室。
「きれいさび」はこれまで主流だったわびさびの中にも、その反対の完成、華やかさや麗しさのある風情のことをいうようです。
「八窓席」の由来は窓の多さと考えれていますが実際は6つしかないです。他にもいろいろと工夫された日本の美を感じることのできる素晴らしい茶室、インテリアだとおもいました。

小堀遠州並びに八窓席について「財団法人 京都文化観光資源保護財団 金地院八窓席(こんちいんはっそうせき)」こちらに詳しい説明が記載されていたので興味のある方はご参照ください。

小堀遠州 八窓席 金地院

金地院 八窓席 小堀遠州


画像引用:財団法人 京都文化観光資源保護財団 金地院八窓席

【名称】金地院(こんちいん)
【住所】左京区南禅寺福地町86-12
【電話番号】075-771-3511
【拝観・開館時間】 8:30~17:00
【休日・休館】 無休

借景の庭

借景=遠くの山などのけしきを、その庭の一部であるかのように利用してあること。そういう造園法。

圓通寺(えんつうじ)円通寺

京都の北にひっそりとあり、比叡山を借景にしています。
周りもとても静かで借景の庭をゆっくりと眺めるのが好きです。
少し中心地から離れていますが、何かを考えたい時、心を落ち着かせたい時など1人でいくのもおすすめです。

【名称】圓通寺(えんつうじ)
【住所】左京区岩倉幡枝町389
【拝観・開館時間】10:00~16:30
【休日・休館】12月末に2日間(不定)
【料金】 大人  500円

正伝寺

庭園は、こちらも比叡山を借景にした江戸初期の枯山水庭園。小堀遠州による枯山水で狩野山楽筆の襖絵や廊下には血天井があります。
かの日本好きのデビットが宝酒造のCM撮影で指定したのもこちらです。
市街地からは離れたところにあるためこちらもゆっくりできるのも魅力のお寺です。

【名称】正伝寺庭園(しょうでんじ)
【住所】北区西賀茂北鎮守庵町72
拝観・開館時間 9:00~17:00
休日・休館  無休
料金 大人  400円  小人  200円

正法寺(しょうほうじ)
『鳥獣の石庭』

京都 正法寺(しょうほうじ)

西京区大原野(洛西)にある正法寺(しょうほうじ)。
庭をみると様々な形の石が並んでいますが、それは動物に見立てられ作られています。。
フクロウ、象、亀、蛙、うさぎ、などたくさんの動物に見立てられた石がバランスよくおかれています。
そして京の街と東山連峰を借景にした「借景式山水庭園」はとても雄大な気持ちになります。
場所柄とても静かなのでゆっくりとした時間をすごせました。

京都 正法寺(しょうほうじ)

京都 正法寺(しょうほうじ)

京都 正法寺(しょうほうじ)

洛西は京都市内の中心地から少し離れますが、
田園風景も広がるいいところです。

洛西の風景

洛西の風景

本日の一曲はこちらfeatのメンバー渋いです。
Thundercat – ‘Show You The Way (feat. Michael McDonald & Kenny Loggins)

「LIVE」

「音源」


RELATED POST

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

INSTAGRAM
京都おすすめ